STAFF REPORTスタッフレポート

SALT Field Staff武富 啓晃

Practice makes perfect

東京都在住。東京湾内の干潟と河川の釣りに精通し、関東全域のシーバスを釣り歩くサラリーマンアングラー。 徹底した現場主義によって得られた情報やルアーの使い方等を発信していきます。

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2024.05.06

筑後川エツパターン解説➀・ルアー編

九州一の規模を誇る大河、筑後川。

そして、筑後川でしか繁殖しないとされている有明海固有種「エツ」。

コノシロに似た、ボリューム感のあるベイトフィッシュです。

 

 

 

福岡県久留米市が地元の私にとって、このエツを捕食するシーバスを狙う筑後川のシーバスゲームは自らのシーバス釣りの原点であり、今でも大好きな釣りです。

しかし地元を離れて12年、なかなか思うようにこの釣りをすることができていなかったので、今年はこの釣りのシーズン初期に帰省し、あらためて向き合ってみることにしました。

 

 

その結果感じることが出来た傾向や、それをもとにアップデートした攻略法を、数回に分けてこのレポートでお伝えできたらと考えています。

 

内容としては、

・有効なルアー

・操作方法

・狙うべき時合やポイントとそれに合わせたカラー選択

等々を考えています。

 

 

 

ということで、今回はルアーについて語ります。

 

 

【有効なルアー】

結論から言えば、筑後川のエツ付きシーバスのデイゲームで一つルアーを選ぶとしたらコレ!


 


「プレートバイブロング」

選ぶ理由は以下の4つです。

 

①シルエットの大きさ

②操作感の良さ

③飛距離

④カスタムの余地

 

 

 

 

それぞれの項目についての詳細は以下の通りです。

 

 

①シルエットの大きさ

プレートバイブロングの特長の1つは、その長さもそうですが、体高のあるデザインであると私は考えています

 

 

 

同じ30gの鉄板バイブレーションでも、鉛を重くして板部分を小さくするか、鉛を小さくして板部分を大きくするか、その配分は色んな設計思想のもとに様々であると思いますが、このプレートバイブは圧倒的に後者。

板部分が大きいことにより、横から見ると圧倒的な存在感が生み出されています。

 

 

 

これによってもたらされるのは、大型のベイトフィッシュを意識したシーバスに対するアピール力。

 

 

コノシロ付きにおいて、12cmの細身のルアーより、18-20cmクラスのボリューム感のあるルアーの方が圧倒的に反応が良かったりする現象はよく知られていますが、鉄板バイブレーションにおいても同じ現象を何度も実感しています。

 

 

 

エツはコノシロと同程度のボリューム感のあるベイトであることからも納得できますが…エツに付いているシーバスを狙う場合、同じメタルガレージシリーズの中でも、コンパクトなシルエットにまとめられているプレートバイブ26gよりも、プレートバイブロングの方が圧倒的に反応が良い場面をこれまで数多く経験しています。

 

 

 

 

 

②操作感の良さ

鉄板バイブは、ラインアイの位置とウエイトバランスによって、全く異なる性格を見せるルアーです。

 

 

筑後川のエツパターンで使うという用途に関して言えば、プレートバイブロングの真ん中のラインアイは、抜群の操作感。

ルアーの水押しをちょうど良く維持しつつ、引き重りも適度で長時間の回遊待ちでも疲れない絶妙な操作感を実現した配置のラインアイです。

 

 

 

 

 

 

③飛距離

鉛少なめにもかかわらず、ウエイトとラインアイの位置のバランスが取れているため、同ウエイトの普通の鉄板バイブと同等以上に飛距離が出るのもプレートバイブロングの特長。

 

立ち位置から遠く離れた流芯を攻めることが多い筑後川のエツパターン、この飛距離は武器になります。

 

 

 

【注意点】

キャストのコツが普通の鉄板バイブと異なります。

 

普通の鉄板バイブよりも遅めのスイングで、ルアーの重さを竿に乗せる感覚を強く意識するように投げてみてください。

ルアーが回転せず、スーッとまっすぐ飛んでいく感覚が、数投で掴んでいただけると思います。

 

 

 

 

 

④カスタムの余地

筑後川のエツパターンでは、障害物をかわしてランディングしたり、そもそも魚が大きくてゴツかったりといった要因があり、ヘビータックルを使われる方が多いです。

 

ヘビータックルを使われる方は、プレートバイブロングに限らず、市販のルアーのフックを太軸にしたり大きくしたりして使われています。

 

プレートバイブロングは体高があるため、そのようなカスタムをしても、フックがルアーの背中に回るようなトラブルがありません。

 

 

もちろん、プレートバイブロングの標準装備のフックは、普通のシーバスタックルML~MHクラスではジャストなセッティングになっているので、普通のシーバスタックルを使われる方には標準装備のフックがそのままベストになります。

 

 

 

 

 

 

 

上記の特徴からフィールドにマッチしているプレートバイブロング、去年からローカルの方々の間で流行り始め、今年も既に皆さんに釣果を上げていただけているようで嬉しい限りです。

 

 

次のレポートでは、プレートバイブロングの具体的な操作方法について語りたいと思います。

ただ巻きが良いのか?リフト&フォールが良いのか?リフト&フォールは具体的にはどのように操作するのが良いのか?等々、私の引き出し全開放で語らせていただきますので、次のレポートにもご期待ください!